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【第3回】子供の大学受験に親が出来ること

最近よく大学生の就職難についてのニュースを耳にします。
今の時代、大学に入ったからといって、就職できる時代ではなくなりました。
現在、私が英会話教室で教えている生徒の中にも、有名私立大学に通い、大学4年生にも関わらず就職が決まっていない生徒もいます。
「何をしたいのかわからない」「英文学科に入ったものの、やりたい仕事は全く違う職種」などの理由で、就職が出来ない生徒もいるようです。
しかし、大学受験とは、将来直接仕事に繋がっていて大切なステップです。

大学受験をするとき、お子さんは高校3年生の時期です。18歳の年齢において、大学で何を学びたいのか、将来どのような仕事に就きたいのかをきちんと考えている人は多くありません。
「なんとなく知っている大学だったから」「有名だから」という理由で受験をする人が多くいます。
学校の先生も、親身になって進学の相談に乗ってくれますが、一番その子のことを想い、助言することが出来るのは親です。
そこで大学受験の際には、親御さんには、子どものよき相談相手になってほしいと思います。

相談相手になるには、ただ話を聞くだけではいけません。親も大学受験に対して正しい知識を持つことが最初のステップになります。
親の世代の常識で受験を語っても、今の時代とは合いません。当時の大学のレベルと現在は全く違っていたり、入試内容も変化していたりと、大きく変わっているところもあります。
受験の種類だけでも、センター利用入試、自己推薦入試、帰国生入試、AO入試、指定校推薦入試などシステムは複雑になっています。
受験制度はもちろん、大学の位置づけや、学科、就職率など、受験に必要な情報は、細部まで調べて理解するようにしてください。

また、「何のために大学に進学するのか」をきちんと子どもに理解させることが大切になります。
不景気の影響で、大学進学に掛かる金銭的な余裕がない家庭も少なくありません。
「なんとなく」という理由だけで子どもを進学させられるほど、甘くない時代になりました。
子どもには、進学をする理由を持たせ、大学受験に挑ませるようにしましょう。
その上で、子どものやりたいこと、興味等を把握し、学部選びについてアドバイスをします。
18歳の時期は、まだまだ親に反抗をする子どもが多く、一方的に決めつけて話をするのでは、反発されてしまう可能性も少なくありません。
そのため、受験について話し合いをするときには、正しい知識と人生経験を活かし、アドバイスをしてあげるようにしてください。

大学受験では、親は、金銭的な援助だったり、体調管理、学習できる環境を作ってあげたりと、やることがたくさんあります。
しかし、子どもの将来を決めると言っても過言ではない、大学選びにおいて、より多くの知識、情報を持っている親は子どもにとって強い味方になります。昔のように、大学名だけで就職が決まる時代ではありません。子どもが将来就きたいであろう仕事に結びつくような勉強が出来る環境への道を作ってあげることが大切なサポートになります。

親は、子どもにとって一番身近にいる人生の先輩です。
志望校を決定するのは受験生である子ども本人ですが、親としても、子どもの希望する大学・学部については一通りの情報・知識をもち、アドバイスができるよう心がけてほしいと思います。

大学受験という大きなイベントを親子で乗り切ることで、また親子の絆が深まります。
受験を終えれば、子どもはどんどん離れていきます。上京をし、親元から離れる子どもも多いはずです。
親と子どもがコミュニケーションを深めるよい機会と考え、大学受験を、子どものともに乗り切っていきましょう。

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